当院の感染症対策について

ハリ(針・鍼)はなぜ効くのか?鍼灸師が解説!

2016-12-21

みなさんこんにちは!
三国ヶ丘灸整骨院の青木です。
今日ははなぜ効くのか、詳しく説明させていただきますね。


当院では治療を受けた当日よりも、翌日、翌々日に
悪いものがスーと抜けていくように身体が軽くなって、
症状が解消した・・・
このようなお話をよくいただきます。

 

また、経験的に治療直後よりも翌日、
翌々日の状態が更に良くなっているようであれば、
その効果が長続きしやすいという傾向があります。

 

灸治療の効果は、
私達の身体に本来備わっている調整力・回復力である
自然治癒力を引き出すことによって発現します。

 

すなわち、
や灸などの手段を用いた治療は、
回復力・調整力を引き出す『きっかけ』です。

 

痛みが取れる、症状が改善する、
身体が楽になるなどの効果は
治療によって引き出された調整力・回復力が、
働いた『結果』得られるものです。

 

では具体的に、その回復力・調整力が、
どのように働くのかと言いますと、
その作用のメカニズムはひとつだけはなく、
人に本来備わっている機能が、複数に関連して、
治療効果を引き出していると考えられます。

 

治療の効果:血行の改善

治療は、簡単に言えば身体に
ものすごく小さい傷を付ける治療法です。
その「傷」は主に皮膚、筋肉などの組織に付けられます。

身体のどこかに「傷」ができた場合、
それを修復させるための反応して
キズの付いた部分を治す働きをします。

その時に周辺の血流が促進されるなど、
傷の付いた組織が、修復されやすい環境が整えられます。

例えば、コリや痛みの原因となる筋肉の疲労などは、
血行の不良によって慢性化している場合が多いため、
それを改善させるためには、
まず血行を改善させることが有効です。

鍼による傷の修復過程で、ツボ周辺の血行が促進されれば、
血行不良によって慢性化していた筋肉疲労などが改善され、
コリや痛みが楽になることが考えられます。

ひとつの「傷」で、どの程度の範囲の
血行が改善されるかは
個人の体質や状態によって異なります。

また、適切なツボに針を刺すことで、
全身的な血行が促される場合もあります。

まとめると
を刺す→血行が良くなる→悪い状態が改善される
という流れです。

そうなりますと、
「血行を良くするだけなら運動をしたり、
お風呂に入っても血行良くなるわけだし、
それなら、わざわざを刺さなくてもいいのでは?」
との疑問が湧いてくるかもしれません。

ですので、これに関して治療の特に
優れている点を二つ挙げて説明してみましょう。

まず、一つ目は
ピンポイントに経穴(ツボ)にを刺すということです。
ピンポイントにを刺すということは、
悪い場所の血行を集中して改善できるということです。

また、の深さを調整することで、
血行の悪くなりやすい深部の状態を集中して
改善させることもできます。

次に、二つ目は、
による傷が修復されるまでの間、
血流改善などの治療作用が持続する点です。

個人差はあるものの、平均2~3日は持続します。
よく、治療を受けた直後よりも、
翌日~3日後の方が症状が楽になったのを
実感できるという報告をいただきますよ。

それは血流改善などの、治療後の反応を受け、
身体の状態が1~2日かけて
整えられていったからだと考えられます。

また、例えばお風呂で温まって血行を良くした場合の効果は
一時的なものになりやすいのですが、
治療の場合、最終的には自分自身の力で
血行が改善した結果、効果が出現します。

そのためによる傷が修復され、
直接的な治療反応はストップしても、
その効果は持続しやすいという特徴があります。

ですので、治療は効果の持続と
再発の予防に優れた方法であると考えております。

 

治療の反射的な効果

ですが、少なくとも1~2日の時間が経過しなければ
治療の効果はまったく現れないのかと言いますと、
そうではありません。

治療が終わって、その場で症状が
すっかり解消されてしまうこともありますし、
少なくともある程度軽減されていることがほとんどです。

その場合、の刺激が神経を介して脊髄や脳に伝わり、
脳や脊髄からの反射的な指令によって、
筋肉の緊張状態などに変化が生じるのではと考えられます。

ただし、必ずしもその反射が鍼の「痛み」によって
引き起こされるとは限らず、
ほとんど痛みを感じない様な針の刺し方でも、
何らかの形で刺激が伝えられ、反射的な作用が生じます。

治療によってこの反射的な作用を引き出すことができた場合、
治療直後の感じは良好に思えるのですが、
場合によっては2~3日後には
元の治療前の状態に戻ってしまうこともあります。

これは先に説明した治療による
血流改善の作用が十分に働かず、
筋肉疲労などの実体部の回復が
不十分に終わったことが、理由として考えられます。

なので、治療をした部位の軽くなった感じなど、
治療直後の状態・感覚も重要ですが、
継続した治療効果を望むなら、
やはり治療翌日~3日後位の状態を重視した方が良いと思います。

 
今すぐタップ! お問い合わせ・ご予約072-252-5155 休診日:日曜日・祝祭日